リニア準備工事、静岡知事に国交次官が直談判へ
国交省は2020年7月9日、JR東海と静岡県に文書を送付。
JR東海⇒国の有識者会議の結果、準備工事の内容を変更する必要が出てきた場合は対応するように。
静岡県⇒JR東海が静岡工区でトンネル掘削工事を始めないことを前提に準備工事を認めるように。
【問題点】
JR東海:トンネル工事に先立つ準備工事を進めたい(ホンネは予定通りのアルプス貫通ルート)
静岡県:準備工事とトンネル掘削工事は一体、認めない(ホンネはアルプス迂回ルート)
【歴史】
news.yahoo.co.jp
引用元:
橋本淳司 | 水ジャーナリスト。アクアスフィア・水教育研究所代表
7/10(金) 12:00の記事より
記事のポイント
- 企業の地下水利用にも影響か
- 大井川流域で生活する人にとって、リニアの問題は死活問題
- 静岡県の人口の6分の1に当たる62万人が大井川流域に住み、その人たちが使う水道水は大井川の水
- 「地下水条例」の指定地域があり、採取者には「地下水採取者の責務」が求められている
- 少なすぎる水、多すぎる水と農業
- 大河川には共通する特徴、河川勾配が大きく、流れが早く、砂や礫が大量に流され、河口付近に三角州や扇状地が形成
- しみ込みやすい地質であるため、しばしば水不足に
- 大井川は暴れ川であり、洪水が起こる度に開墾した田畑は水に浸かり、水門や用水路は甚大な被害が発生
- 電力会社との水利権争い
- 水力発電など水利用の変化に伴い、大井川の水不足は続く
- 「1980年代後半の大井川は『水無し川』とか『河原砂漠』と呼ばれていました。中流の約22キロは渇水期に水が流れませんでした。子どもの頃に、泳いだり、魚を取ったりした大井川とはまったく別物でした」
- 新東名高速のトンネル工事で失われた水
- 新東名高速道路金谷トンネル(4.6キロ)の掘削工事が始まると、2000年5月、水は忽然と姿を消した
- 大井川は深刻な渇水が頻繁に生じる河川であり、26年間で22回の節水対策が必要
【まとめ】
「私利私欲」「醜悪パフォーマンス」「静岡県がごねている」は本当だろうか?
諫早湾干拓事業や沖縄の環境問題のように、エビデンス(科学的根拠)をないがしろにした結果にならないか気がかりである。
最大の問題はJR東海の勇み足と、国の無関心さにある。